ITS自動車システムアーキテクチャ分析調査報告書−詳細編−

このサブワーキンググループでは、「ソフトウェア工学の方法論の調査と自動車システムアーキテクチャの検討」を行った。上記のうち、ソフトウェア工学の方法論の調査については、付録「ソフトウェア工学の方法論の調査」にまとめ、本文は、主に方法論調査の結果を踏まえて進めた自動車システムアーキテクチャの検討内容について報告するものである

次世代の高度道路交通システム(ITS)における自動車の情報化技術、知的走行技術の円滑、着実な発展を促進するためには、自動車の機能、要素技術並びにそれらと情報通信網、関連自動車交通施設等との関係について体系的に整理するとともに、高度道路交通システムに関する制度や関連技術の研究開発動向、標準化に関して、国際的な観点から理解し、長期的に、車載機器やシステムの開発研究の方向付けをする必要がある

そのため、 '96年度VERTIS立案のシステムアーキテクチャ等の自動車システムアーキテクチャに関する既存の検討結果を踏まえて、車載機器/システムに関するシステム分析を行い、ドライバへの情報提供、通信、制御等に関する基本要素機能を整理し、参照モデルとして、自動車システムアーキテクチャを検討する。また、この参照モデルに関連して、ソフトウェア、車内外の通信ネットワークの設計の前提となる基本要求事項を整理するとともに、今後の研究の方向を提案する

また、システム分析に用いられるソフトウェア工学の方法論の調査をするとともに、その中から適切と思われる方法を選んで、前記システム分析に適用し、標準化に資する方法論に関する知見を収集する。 自動車システムアーキテクチャとは、達成すべき利用者サービス(1*)を実現するために必要な車載機器に係わる構成要素とそれらの機能、ならびに要素間および地上側システムとの関係を規定するものである

ITSは、地上側のシステムと自動車側のシステムとを総合したものであり、本調査研究は、その自動車側のシステムアーキテクチャを取り扱うものである。自動車システムアーキテクチャの検討手順として、まず、自動車システムアーキテクチャの論理的な構造を示す論理アーキテクチャを検討し、その結果に基づき物理的な構造を示す物理アーキテクチャを検討する手順が考えられる。その手順を下記に示す

・各種の構造化分析手法およびオブジェクト指向分析手法を比較検討し、自動車システムアーキテクチャ検討に用いる手法を選定。
・自動車システムアーキテクチャを検討する上で前提とする具体的なシステムを想定

 1)想定システムに対する機能分析
 2)方法論に則った想定システムの機能分析
 3)論理アーキテクチャの作成
 4)論理アーキテクチャの妥当性検討
3)の結果に基づき、論理的な完全性および無矛盾性等の観点から論理アーキテクチャを検証。
 a.物理アーキテクチャの作成
 b.物理アーキテクチャの妥当性検討
 a.の検討結果に基づき、情報処理能力や通信容量、検知能力等の車載ハードウェア/ソフトウェア実現性の観点から、物理アーキテクチャを検証。

1.概要
 1.1.はじめに
 1.2.調査研究の目的
 1.3.本調査研究の検討分野
 1.4.検討手順と取り組み内容

2.利用者サービスと想定システム
 2.1.各想定システムの概要

3.車載機能分析
 3.1.車載機能構成
 3.2.各想定システムの車載機能分析

4.車載システムのオブジェクト指向分析
 4.1.ナビゲーション/動的経路案内システム
 4.2.アダプティブクルーズコントロール
 4.3.各想定システムのオブジェクト指向分析
 4.4.OMTによる整理
 4.5.考察

5.まとめ