−ITS車載機器標準化のための要素機能と試験方法に関する調査研究−
【次世代広域通信システムの機能要件の標準化に関する調査研究】

1.AM実装仕様書
 ISO/TC204/WG16で検討されているCALMアーキテクチャでは関連する標準化項目の位置づけ等が検討されているが、抽象的な論理構造によるアーキテクチャをもとにした審議が行われており、具体的なアーキテクチャは明確化されていない。一方、国内では各種ITSアプリケーションの実現に向け、既に策定済みであるARIB STD-T75およびT88を中心にしたITSサービス用の車載器の検討が官民連携のもとで進められている。

 また、現在のWG16でのCALMの検討は、複雑なアーキテクチャモデルを含めた議論へと審議が移行しつつあるものの、未だ具体的な解決策があげられていないといった状況にある。そのため、CALMアーキテクチャ全体の検討状況を見渡した標準化項目の抽出と絞り込み、さらには標準化の方向性を提示することがCALM Networking Protocolの標準化をリードするわが国としての急務の課題となっている。

2.目的
 本調査研究は、上記の背景を踏まえ、ISO/TC204/WG16のワークアイテムであるSWG16.0「CALMアーキテクチャ」などに関連する国際会議の動向を背景に、CALMの車載側のアーキテクチャと国内におけるITS車載器のアーキテクチャの双方を比較、分析することでCALMアーキテクチャへの改訂案等を検討する。また、CALMの複雑なアーキテクチャモデルを考慮した場合の標準化項目とその対応方策を整理する。

3.調査結果
(1)CALMの車載側アーキテクチャの適用可能性に関する調査研究
 1) CALM車載側アーキテクチャの分析と国内のDSRC関連検討動向の把握
 CALM車載側アーキテクチャについて、ISO/TC204/WG16で審議されている各種資料やドラフトを分析し、CALM車載側アーキテクチャの論理構造を明らかにした。また、国内におけるARIB STD-T75、T88を利用したITSアプリケーションを実現する車載器の検討動向について調査し、DSRC車載器の関連アーキテクチャの論理構造を分析した。

 2) CALM車載側アーキテクチャの適用可能性と改定案に関する検討
 1) の結果より両者の対応関係を比較すると論理的なレベルでは概ね同等であり、ドラフトに記載されているCALM車載側アーキテクチャの一例として国内の例を追記するなどの改訂案等を検討した。

(2)CALMアーキテクチャの複雑モデルにおける標準化事項に係る調査研究
 1) CALMアーキテクチャの複雑モデルにおいて標準化候補となる項目の抽出
これまでのISOでの議論、及びCALM検討委員会での議論をもとに、標準化候補となるアプリケーションからのCMEの検出方法、CMEからのNMEの検出方法、通信メディアの状態を検出する方法、それらの機能分担方法などについて項目の抽出を行った。

 2) 機能要件の整理と対策案の検討
CALM全体のオペレーションにおいて、1) で抽出した事項に必要となる機能要件の整理を行った。既存の標準化活動、あるいは製品等を参考とし、標準化すべき範囲・レベルを整理した。