米国ITSアーキテクチャ(1996年6月版)
題名:標準規格要求仕様パッケージ 2:デジタルマップデータ交換および位置参照

〔原文題名:Standards Requirements Package 2 : Digital Map Data Exchange & Location Referencing Formats
 原文作成:U.S. Department of Transportation〕

規格に関する諸要件のパッケージを作成する意図は、アメリカITSアーキテクチャの一部のサブセットの標準化作業を容易にすることである。「パッケージング」プロセスには、他の資料、主に「Logical and Physical Architectures(論理アーキテクチャおよび物理アーキテクチャ)」からの情報集約化と整理が含まれている。SDOに理解可能かつ便利なフォーマットを何とか作り上げようと数々の試みを繰り返し、そしてついに、一般のコンセンサスはないものの、寄せられたコメントのほとんどの主旨には対応を試みた

この規格に関する諸要件のパッケージの主な内容は次のとおりである。
・このパッケージの範囲および意図の概論
・メッセージトランザクションセット
・インタフェースの詳細
・通信上の考慮点
・制約
・データディクショナリエレメント(DDE)の定義およびサイズ

概論は改めて説明することもないが、ほかの項目については説明が必要なものもある。それを1つずつ明示していく。メッセージトランザクションセット:あるアクティビティを完遂するためには通常、2つ以上のサブシステム間で一連のメッセージをやり取りする必要がある。これらのメッセージは、1つのグループとして、メッセージトランザクションセットを構成する。メッセージの順序付けは、ISO形式のメッセージシーケンスチャートによって示される。通常、物理アーキテクチャフローまたは最高水準論理アーキテクチャデータフローが個別のメッセージを表す

インタフェースの詳細:これは、1つのインタフェースを構成する項目の階層である。2つのサブシステム間のインタフェース自体を起点とし、次に物理アーキテクチャフローに分解される。そして、物理アーキテクチャフローの1つ1つが構成論理アーキテクチャデータフローへと分解され、基本のデータエレメントに到達するまで次々と分解が行われる。物理アーキテクチャデータフローには、そのフローに適した通信テクノロジーのタイプのラベル付けが行われる。論理アーキテクチャの基本エレメントは、バイト単位のサイズのラベル付けされる。図1にインタフェース分解の例を示す

通信上の考慮点では、特定の標準規格要求仕様パッケージにおけるインタフェースをサポートするために適した通信様式の基本性質について説明する。このセクションでは高水準要件の一部を明示するが、標準化プロセスを開始するに当たって有益と考えられる情報の提供を主眼としている。 制約では、アーキテクチャフローとそれらにかかわる制約を示す

データディクショナリエレメント:論理アーキテクチャデータディクショナリから直接取得するエントリである。DDEはそれぞれ、データフローの記述とその構成データエレメントの定義を規定する。各データフローとそれを使用する機能(またはpspec)の詳細については、論理アーキテクチャの資料を参照する必要がある

最後に明確にしておくため、読者はISO OSIコミュニケーション参照モデルのレイヤとアメリカITSアーキテクチャのレイヤとの違いを念頭に置くとよいだろう。分析や検討のためには、アメリカITSアーキテクチャは、例えば運輸レイヤ、運輸レイヤ、組織レイヤの3つのレイヤを設けて作成されている。ここでは最初の2つを取り上げる。運輸レイヤはアメリカITSアーキテクチャのすべての機能を有している。したがって、インタフェース、メッセージ、データディクショナリのエントリなどのどれを検討するにしても、運輸レイヤの情報が大元になる。運輸レイヤには、運輸レイヤの情報交換の必要をサポートするために必要なテクノロジーが記述されている。これらのアメリカITSアーキテクチャレイヤは、ISO OSI参照モデルにおおむねマップできる。つまり、運輸レイヤは通常、アプリケーションレイヤまたはその上にあり、通信レイヤはISO OSI参照モデルの下位の4層に関係する場合が多い。興味ある読者は、「Communications Analysis Document(通信分析資料)」を参照すると、この関係についてのより詳しい情報が得られる

用語が混乱を招くかもしれないので、レイヤについてここで説明する。「階層化モデル」がどの場合にアメリカITSアーキテクチャを指し、またどの場合にOSI参照モデルをさすのかを明確にするため、万全の努力が払われている。一般に、標準規格要求仕様資料において「運輸レイヤ」という用語が使用されている場合は、アメリカITSアーキテクチャのことをいう

1.標準規格要求仕様文書 序文
2.本規格パッケージの序文
3.運輸レイヤメッセージセットと作動理論
4.インターフェースの詳細
5.通信レイヤの考察
6.制約