ITS車載システムアーキテクチャの調査研究【システムアーキテクチャ関連調査資料】

●応用分野の動向

ASV(ASV : Advanced Safety Vehicle、先進安全自動車)とは、エレクトロニクス技術等の新技術により自動車を高知能化して安全性を格段に高めるとともに、ITS技術の自動車としての受け皿(プラットフォーム)となるものである。運輸省は、 '91年度〜 '95年度の第1期5か年計画(ASV-I)に引き続き、学識経験者、自動車メーカー、関係省庁等による先進安全自動車推進検討会を組織し、 '96年度〜2000年度の第2期開発推進計画(ASV-II)を推進している。担当は自動車交通局技術安全部である

本調査研究は、「道路運送事業におけるITSの活用方策に関する調査研究会」(委員長 慶應義塾大学理工学部 川嶋 弘尚教授)の下に、バス、タクシー、トラック毎の分科会を設置し、1996年度に検討が行われた。なお、トラックについては、さらにワーキングを設置し検討が進められた

各分科会の委員長は学界から起用し、委員は各業界の団体役員と運輸省および関係省庁で構成されている。各分科会では、各々次のフローに沿った検討がなされた。
 1)ITS活用の現状
 2)ユーザーニーズ(利用者、事業者、乗務員)
 3)ITS技術の現状
 4)ITS活用方策のあり方(基本的方向性とシステムイメージ)
 5)今後の方向

1993年頃から、各自動車メーカー・部品メーカーは、自動車交通の安全性・利便性・快適性を向上し、自動車事業の高度化・高付加価値化を推進するため、ITS事業への取り組みを強化している。また従来から情報通信技術の高度化が進展し、カーマルチメディアという言葉も出現している。これにより移動中の車の中で、オンデマンドでリアルタイムの情報を受信することが望まれている。また将来は車からオフィスや家庭、他のクルマに対する自由な情報発信を行うことができるようになると考えられていた。しかしこれらは今や、現実のものになろうとしている。日本では、車の中でのリアルタイム情報受信はVICSやATISで既に実現しており、自動車版ネットワークコンピューティングは1998年に実現する予定である

本調査では、97年8月末時点におけるナビゲーションシステムの商品開発動向をまとめる。ただし、商品開発動向だけにとどまらず、その背景にあるユーザーニーズにまで踏み込んで整理を行う。本調査の対象地域は原則として日本とするが、Maydayなど日本に存在しないもの関しては、欧米の動向を報告する

1.ASV等の先進車両制御/情報システムおよびAHSの情報提供/制御支援/自動運転システム
2.トラック、バス、タクシー等の業務用車両の運行支援システム
3.ナビゲーションシステムおよびVICS等
4.車内情報システム
5.車載情報システム等におけるICカード利用

●関連要素技術の発展動向

現在、世界各国で様々な携帯・自動車電話システムが使用されており、大きくアナログ方式(FDMA方式(*1))とデジタル方式に分けられる。このうちデジタル方式は、主にTDMA方式(*2)、CDMA方式(*3)の2つに分類される。TDMA方式では、同じ周波数(キャリア)を複数ユーザーで時間的に分割してチャネルを設定している。一方、CDMA方式はすべてのユーザーで同じ周波数を使用し、ユーザーごとに異なる符号を割り当てることによってチャネルを区別している

郵政省は「情報通信21世紀ビジョン−21世紀に向けて推進すべき情報通信政策と実現可能な未来像−」を策定した( '97年6月)。本報告に関連する政策としてデジタル放送革命、ネットワークインフラの整備、重点研究開発を抜粋する。また21世紀初頭の未来像として、情報通信分野の設備投資と市場規模を予測している。
(1)デジタル化による放送革命
(2)ネットワークインフラの整備
(3)創造的研究開発の推進
(4)2010年までの通信・放送産業の設備投資額と情報通信分野の市場規模予測

1.携帯電話主体の移動体通信技術
2.マルチメディア移動体通信技術
3.路車間通信、放送技術
4.センサー技術(レーダー、画像認識等)
5.ソフトウエア技術
6.車内LAN技術