ITS 車載機器標準化のための要素研究と試験方法に関する調査研究
モバイル情報提供に関する調査研究
【車利用時のモバイル決済に関わるプロトコルの標準化】

ETC(自動料金支払いシステム)の市場導入がスタートして約2 年が経過し、セットアップ台数の累計が2003 年2 月末に約71 万台を超え、今後益々の普及が期待されている。しかしながら、DSRC(専用狭域通信:Dedicated Short Range Communications)を応用した民間の多様な決済系IT サービスの事業展開は今だ目途が立っていない。これは、ETC とDSRC の課金方式が共通化できていないことに加えて、汎用のクレジッ トカードが使えない等、課金・決済・セキュリティに関する共通仕様が構築できていない問題が主要因であり、早急な解決が望まれてきた

自動車からの自動支払いサービスを普及させるために解決しなければならない決済上の課題を整理し、車利用のモバイル決済に関わるプロトコルの実装仕様を構築・試作するとともに、その実現性を実験評価する

本年度の研究の概要は次のとおり

(1) 決済プロトコル仕様の策定および検証実験
「DSRC システムにおけるクレジット決済適用のためのガイドライン」に基づき、プロトコル仕様を策定し、店舗サーバと車載機で構成するモバイル決済システムを構築し、モバイル決済システムの性能評価と課題抽出を実施した。
 (1) モバイル決済に関わる決済プロトコル仕様の策定
  ・車利用時のモバイル決済を実現するためのモバイル決済システムの規定点を明確化した。
  ・決済プロトコルの位置付けを明確化した。
  ・モバイル決済の機能を明確化し、決済プロトコルを規定した。

 (2) 決済プロトコル仕様の実証実験
  ・(1) で策定したプロトコル仕様を実装し、検証実験によって、本仕様の技術的な妥当性を検討し、必要に応じて、抽出した課題や要望を本仕様にフィードバックした

 (3) 関連標準化団体との調整
  ・本研究の成果である決済プロトコル仕様を関連する標準化団体に提示し、活用を提案すると共に、重複等があれば必要に応じ調整した

(2) 車利用時のモバイル決済の動向調査 DSRC や携帯電話等の通信手段を中心として、車利用時のモバイル決済の動向調査を実施した

第1章 はじめに
 1.1 研究の背景  1.2 研究の目的
 1.3 研究の概要

第2章 DSRC を利用した決済プロトコル仕様の策定
 2.1 仕様の対象
 2.2 仕様策定の考え方
 2.3 仕様の領域

第3章 決済プロトコル仕様の概要
 3.1 仕様の概要

第4章 決済プロトコル仕様の検証
 4.1 検証目的
 4.2 検証方法
 4.3 検証システム
 4.4 検証結果の分析と考察

第5章 車載機の構成検討
 5.1 車載機の機能概要
 5.2 車載機の構成
 5.3 車載機の構成詳細
 5.4 車載機の構成別の特徴
 5.5 カード情報とPIN 情報に着目した場合の構成
 5.6 実用化に向けた考察

第6章 まとめ
 6.1 今年度の成果
 6.2 今後の課題

付録1 詳細検証データ
付録2 モバイルコマースに関する動向