ITS車載機器標準化のための要素機能と試験方法に関する調査研究
【ERI(EVI)応用サービスと 標準化項目に関する調査研究】

●背景・目的

ERIとは、車両を、通信を使って特定する手段のことをいう。想定される手段としては、路側に設置した受信器が、走行中の車両からのデータを受信することなどが考えられる。 本調査研究の役割は、ERTICOが行っている調査研究プロジェクトの内容把握、およびISO/TC204/WG4の活動を見極めながら、ERIに関する日本の方針をまとめることであり、具体的には以下の項目について情報整理および検討を行った。
 (1) 国内外のERI関連システムおよびサービスの動向調査
 (2) 調査結果の整理、課題のとりまとめ
 (3) 今後の進め方の検討

●国内のERI関連動向調査

車両が製造され販売されるフェーズ、車両が運用される動的なフェーズ、そして廃棄されるフェーズの3つのフェーズを切り口としてどのような識別番号を用いて運用が行われているか、システム技術、データに関する調査を行ない、RFタグ、あるいはDSRC技術などのERIシステム技術の特性や、使われている固有識別データの種類を明らかにした。特に車両識別子として車両シャーシに刻印されるデータに関しては、国内では車台番号という国内特有のデータ構造が使われ、欧米が運用するISO規格準拠VINとの間に差異があることなどを明らかにした。

●欧州のERI動向調査

欧州では、2003年2月にERTICOがEUからの受託を受け、欧州におけるERI運用に関する調査を進めている。この調査は2004年7月までの期間で行なわれる予定である。 欧州のERIのアプリケーションは以下のように考えられている。
  1. 犯罪目的車両の追跡 (例.越境犯罪行為の検出、薬物犯罪、盗難車両追跡)
  2. 出入管理 (例.駐車場、優先車線)
  3. 料金徴収 (例.通行税)
  4. 所有者の車両登録責任 (例.車両IDの安全性、車両登録)
  5. 車両使用税
  6. 交通管理と運転者情報 (例.車両管理、車線規制、交通量管理、平均走行速度)
  7. 交通規制遵守 (例.Uターン禁止、重量貨物積載車規制、車間距離、車検)
  8. 車両ライフサイクル (例.車両整備委託、車両管理)
  9. 交通規制 (例.排ガス規制、危険貨物、道路網管理)

●調査結果の整理とISO活動への反映

H15年度におけるISO活動としてはISO/TC204/WG4 に提出された欧州ドラフト(WD24534)について課題抽出を行ない、コメントとしてまとめ2003年12月トロムソ会議において発表している。また、こうした早期からの日本意見表明が重要であるとの観点から、ワーキングドラフトの調査結果を元に、TC204/WG4委員会に向けて以下の日本意見を纏めている。
  ・ERI識別子に関して     識別データの選択性確保
  ・VINに関して        ISO規格VINデータ構造以外の構造の併記
  ・ERI媒体          媒体の選択性確保
  ・セキュリティ&プライバシー セキュリティ技術、セキュリティレベルの選択性確保