−ITS実配備に関する情報基盤整備−
車載システムアーキテクチャの活用に関する調査研究
【ITSプラットフォームに関する調査研究】

さまざまなサービスやエンティティから構成されるITSの円滑な発展と普及を可能にするためには、システムアーキテクチャ(SA)によってITSの全体の枠組みを定めるとともに、複数のサービスに共通する機能をプラットフォームとして定義し、プラットフォーム上にシステム構築していくことにより、技術シードの変化に容易に適合しつつ、相互運用性や拡張性の確保とシステム開発の効率化を図ることが有効である。カーナビゲーションシステム、VICS、ETCに続くサービスとして、プローブ情報システムやDSRC(狭域通信)、路車間/車車間通信などを活用したさまざまなITSサービスの早期実用化が期待されているが、ITSのシステム全体の相互運用性を保つとともに、開発の効率化を図るべく、ITSのプラットフォームの構築が急がれる。

 こうした中、本年度の研究では、車載システムアーキテクチャ(車載SA)やその前提となっている想定シナリオ、およびITS Japanの検討による都市ITSをもとに、3年から5年後に実用化されると予想されるITSサービスの中から、相互運用性の必要性やプラットフォーム化による開発の効率化が期待されるサービスを抽出した。抽出にあたっては、プラットフォームがPF_P1(プロバイダ間) 、PF_P2(プロバイダ・ユーザ間) 、PF_P3(ユーザ間)の3つの位置に存在するものとして、それぞれに公共性やビジネス性、インフラとの協調またはインフラへの依存、協業効果などを軸に評価、評価結果を総合しITSプラットフォームの対象サービスを抽出するとともに、分野別に再整理した。

 あわせて、抽出したITSサービスの中から、実現性や重要度などの観点より優先的に検討すべきと思われるものについて、プラットフォームの定義方法について検討を行った。エンティティ間のインタフェースに着目してITSプラットフォーム化が可能な情報や通信の要件を抽出し、各サービスに共通の機能、情報、通信について着目し検討した結果、共通の要件が抽出可能であることを確認した。その一方で、車載SAはとくに路側システムやセンターに関する記述の抽象度が高く、ITSプラットフォームの定義に必要となる機能、情報、通信に関する要件を検討するには、さらに詳細な分析が必要であることもわかった。

 さらに、既に実用化が始まっており今後さまざまなサービスプロバイダやサービス利用者に拡大すると見られるプローブ情報システムについては、プラットフォームの構築がとくに急がれるため、ソフトウェアとしての機能要件等を検討し要件定義書としてまとめ、関連プロジェクトへのソフトウェア開発提案を行った。

以上