−ITS車載機器標準化のための要素機能と試験方法に関する調査研究−
【DSRCアプリケーションマネージメントの標準化に関する調査研究】

 様々なITSアプリケーションを道路側から車載機にインストールする機能としてアプリケーションマネージメント(AM)をISO/WG16に提案し、平行して国内での実用化に向けた実装仕様書の策定を行った。本調査研究は財団法人・道路新産業開発機構殿(HIDO)と共同で進めており、H17年度においては主として実装仕様書の作成をHIDO殿、国際標準化対応をJARIがそれぞれ担当し、全体を統括する分科会をJARIが主催した。H17年度の成果として1)AM実装仕様書、2)ISO活動、3)海外動向調査の3テーマについて述べる。

1.AM実装仕様書
 AM関しては、ISO WD24101としてISOに提案中であるが、このISO WD24101とは別に、ISO提案に含まれない部分すなわち実装に当って必要となる詳細仕様が必要であることから、AM実装仕様書(案)を取りまとめた。AM実装仕様書(案)の原案は、HIDO殿によって作成され、それが「アプリケーションマネージメント標準化検討分科会」に入力され、そこでの審議を経て、両財団法人連名の文書として策定した。

2.ISO活動
 AMのNP提案が2005年9月に賛成多数で採択され、公式にISO活動がスタートした。これを受け、AMのワーキングドラフトをISO WD24101として作成し、2005年12月に韓国のプサンで開催されたISO/TC204/WG16会議にインプットし、審議が開始された。現在は、CD策定に向け進行中である。

3.海外動向調査
 海外動向調査として、米国のリソースマネージャと欧州のGSTプロジェクトについて調査を行った。
 リソースマネージャは、車載器のアプリケーションを路側装置側から制御することに主な特徴があり、IEEE P1609.1として規格化が進められ、Sponsor Ballotが締め切られた段階である。なお、この規格案は、今後実施される米国DSRCプロトタイプデバイスのフィールドテスト結果によって見直される可能性がある。現在の規格内容としては、リソースマネージャとAM互いに独立であると見られる。
 GSTプロジェクトは、3ヵ年計画の内2年目が終わって最後の3年目に入ったところであり、アーキテクチャやセキュリティ構造等いくつかの成果が出始めている。通信としては、セキュリティ構造を含め事実上IP系通信とすることが決まっている。GSTプロジェクトにおいてもアプリケーションの追加、更新が前提とされており、その標準化が必要とされている。現時点で標準化の詳細は不明だが、規格化活動は今後行われる見込みである。

 H18以降の課題であるが、今回策定したAM実装仕様書(案)に基づいて今後AMの実証実験を行い、AMの有効性を検証し、AM実装仕様書の規定が必要十分であることを検証するとともに、更に実用化の際の課題を抽出し対策を確立する必要があり、この実証実験が今後の課題である。