ISO/TC204(WG15,WG16)等の国内及び国際活動対応

 ITS(Intelligent Transport Systems:高度道路交通システム)の円滑かつ確実な実用化のため、ISO(International Organization for Standardization:国際標準化機構)の中のTC204(高度道路交通システム)においてITSの規格化に向けて標準化の取り組みが行われている。

 ISO/TC204/WG15(狭域通信分科会)及びWG16(広域通信分科会)については、(社)電子情報技術産業協会(以下JEITAと略す)が引き受け団体となり、国内関係機関の協力を得ながら、関係国際会議への専門家の派遣等を行い、我が国の意見反映等に努めている。

 経済産業省が、「ITSの規格化事業」を(財)日本自動車研究所(以下JARIと略す)へ委託して行っている活動の一環として、JEITAは、JARIから一部事業の再委託を受けて平成11年度から継続して実施している。

 このような経緯から平成16年度も引き続いて「ISO/TC204(WG15、WG16)等の国内及び国際活動対応」を、JARIから再委託を受け実施した。

●事業の実施体制及び概要

 JEITAでは、ISO/TC204(WG15及びWG16)の対応委員会であるITS技術標準化委員会に、狭域通信標準化グループ(WG15国内分科会)及び広域通信標準化グループ(WG16国内分科会)を設置し、平成16年度「ITSの規格化事業」国際標準化活動を実施した。

実施委員会組織
 JEITA/ITS技術標準化委員会    (委員長:若宮正洋)
 (1) 狭域通信標準化グループ(G) (主査:太刀川喜久男)
 (2) 広域通信標準化グループ(G) (主査:池田慶二)  
               
 現在、ISO/TC204(以下、TC204と略す)において、ITS関連技術についての国際標準化活動が鋭意進められている。

 本業務は、こうした背景の中で、ITS技術の国際標準化に関する我が国の国際活動を強化するため、TC204(WG15及びWG16)等関連の国内及び国際会議への対応を支援するとともに、ITSにおける自動車の情報化技術、知的走行技術等の円滑、かつ、着実な発展を促進するために、狭域通信及び広域通信に関連する標準化の推進を行った。

●狭域通信標準化G(WG15)

 WG15関係の国際標準化活動は、狭域通信標準化Gが対応している。
 平成16年度は、WG15国際会議の出席、日本がドラフト作成作業を引き受けているISO 15628(DSRC第7層)の編集保守と投票動向把握、DSRC関連国際会議の出席、DSRC関連国際動向把握などを行った。
 またWG15に関する平成16年度の調査研究として、以下の2テーマの取り組みを行ったが、これらは(財)日本自動車研究所が主管し、狭域通信標準化Gの一部委員が参加した。
 テーマ1:「車車間通信システムの標準化に関する調査研究」
 テーマ2:「アプリケーションマネージメントの標準化に関する調査研究」
●広域通信標準化G(WG16)

 WG16関係の国内対応グループとなる「WG16国内分科会」として、国際会議対応や標準化案作成などの海外活動行う国内体制として、本受託事業の中心である「広域通信標準化G」が、それら活動の中心を担った。

 検討項目の一部については、国際会議のリーダやエディタを日本が担当しており、関連分野や検討項目が多く、国際会議対応や国内関連機関との調整など、専門家による活発な活動が必要になっているため、本受託事業とは別の体制にて専門的な検討作業を実施した。
 ・広域通信領域における中広域通信の標準化:CALM(Communication Air-interfaces Long and Medium range)に関する具体的な検討作業を、「CALM検討委員会」にて行なった。
 ・広域通信領域におけるプローブ情報の標準化(SWG16.3)作業では、国際会議のリーダを日本が務めた。国内活動では、「プローブ情報に関する標準化検討グループ」にて、検討作業を行なった。
 ・今年度、新たな作業項目(PWI)として、プローブ情報サービスにおける個人情報の保護のための基本原則の標準化作業が開始され、「プローブ個人情報保護に関する標準化検討G」として検討を始めた。
 ・ITS無線通信機器へのアプリケーション搭載に関する外部インタフェース条件をまとめるCALM-AM(SWG16.4)が日本から提案のPWIとして認められたため、「アプリケーションマネージメント標準化検討分科会」を今年度設立し、活動を開始した。

調査研究活動としては、以下の3テーマを昨年度に継続して取り組んだ。これらの活動は、本受託事業とは別の体制にて実施した。
 テーマ1:「次世代広域通信システムの技術動向と実用化に関する調査」
 テーマ2:「CALMアーキテクチャの詳細化と改定提案に関する調査研究」
 テーマ3:「アプリケーションレイヤでのプローブ情報収集・活用アーキテクチャの調査研究」