ITS車載機器標準化のための要素機能と試験方法に関する調査研究

I.ITS車載機器搭載車両の耐電磁気試験法に関する研究

 電子部品の電磁波のイミュニティ(Immunity、免疫性のことで電磁波のもと電子部品などが性能に影響なく動作できる能力)試験法としては一般的にTEMセル法、ストリップライン法、BCI (Bulk Current Injection) 法および広帯域アンテナ法などがある。欧州のEC指令でもこれらの4種類が規定されている。本研究は代表的な車載電子部品としてエンジンコントロールユニットを供試品とし、供試品が外部と繋がるハーネス部分において誘導する雑音電流の大きさに注目し、4種類の試験法について現状調査を行い、試験設定条件による違いや各試験法間の相関性について把握することを目的とする。 

II.ITS等電子機器搭載車両からの狭帯域および広帯域雑音測定方法に関する研究

 現在、CISPR(国際無線障害特別委員会)では、各種機器から放射される電磁雑音の測定法に関して、対象周波数範囲を拡大しようとする動きがある。これは上限周波数をMHz帯域からGHz帯域に拡大するものであり、このためには新たな測定手法の検討が必要である。本課題の目的は、自動車からの放射電磁雑音について、GHz帯における測定法を検討する上での基礎資料を得ることである。なお本年度は、広帯域放射雑音を対象として、現状調査を行う

III.車間距離(時間)の分布計測

車両運動の縦方向のコントロールを部分的に自動化し、ドライバに利便性を与えて、ドライバの運転負荷を軽減する目的のシステムとして、Adaptive Cruise Control(以下、ACCとする)がある.ACCは、先行車両や自車両の運動情報に基づき、先行車両に適応するように自車両の車速をコントロールする.ISO/TC204/WG14では、ACCの標準化項目の一つとして、これの最低車間時間(車間距離/車速)の設定について議論がなされている.本研究では、日本の道路交通における、実際の車間距離や車間時間を計測し、ACC最低車間時間設定の許容範囲標準化に対し、日本の意見として反映しうるデータを整備することを目的とする.

IV.カーナビゲーションと外部インターフェース応用調査

本調査は、ISO/TC204/WG11において提案された新たな標準化検討項目である『ナビ外部インターフェース(External Navigation Systems Interface)』について、我が国の標準化原案作成にあたっての基礎資料を得ることを目的とする。 

V.ITS車載装置の表示方法の層別分類の研究

本研究は、表示方法の特性とドライバが表示から感じる主観評価との対応関係を明らかにすることにより、表示方法の仕様検討に資する資料を得ることを目的とする.本年度は、視覚的表示と聴覚的表示を個別にとりあげ、視覚においては色や輝度など、また聴覚においては音圧や周波数などの物理的特性と、ドライバが感じる「重大性」「緊急性」および「不快度」の大きさとの関連性について調査した.