●1.研究の概要
1.1 要約
1.2 研究の背景
1.3 研究の範囲
1.4 研究の方法
1.5 研究の推進と役割分担
1.6 研究者氏名
1.7 用語本研究
開発は、各種通信手段として、次世代携帯電話(IMT-2000)、狭域通信(DSRC)、デジタル放送、広域通信等2000年代初頭(2003年〜2008年)に想定されるあらゆる方式に対応でき、車内OPEN系情報機器、OEM系(純正)情報機器、車体機器や制御機器、ならびに車外からの持込み情報機器等、機器端末を限定しないで車内外のシームレスなネットワーク化を可能とする車内LANおよびゲートウェイを形成する車載情報プラットフォームを開発し、検証を行うものである
本研究開発にあたっては、日本のSA(システムアーキテクチャ)並びに自動車走行電子技術協会において検討を行っている車載SAに基づいて推進するとともに、将来のコンテンツニーズの拡大や利用に伴う情報のシームレス化への対応が可能な車載情報プラットフォームの仕様開発を目標とする。仕様開発にあたっては、自動車にとって最も重要な安全性・セキュリティを最優先させ、以下の3つの研究開発テーマを実施した
また、それぞれの成果を基に検証システムを構築し、実証実験を行った。
(1) 情報系LANの車載機器機能記述仕様の開発
車載機器機能記述仕様の開発においては、2000年代初頭におけるITSアプリケーションの枠組みを車載SAに基づき想定し、主要な車載端末(カーナビゲーション、狭域通信(DSRC)、デジタル放送等)および持込み携帯機器(携帯電話、PDA等)を対象として、既存の研究成果や標準を活用した機能記述要求仕様の開発を行った
(2) 通信共通仕様の開発
通信共通仕様の開発においては、車載機器が多様な通信媒体(IMT-2000、狭域通信、デジタル放送等)を介して情報を利用でき、また携帯電話等の車内持込み機器の接続が容易に行えるよう、
・ネットワークトランスポート層を中心に車内LANに適した通信共通仕様
・認証・アクセス制御等を行うOEM-OPEN系ゲートウェイ仕様
・持込み携帯機器について、容易に車内LANに接続するための接続インタフェース仕様
の開発を行った
(3) 制御系システムと情報系LANとの接続仕様の開発
制御系システムと情報系LANとの接続仕様の開発においては、制御系システムと情報系LANとの相互接続を行うゲートウェイ(制御系ゲートウェイ)の必要機能および実現方式を検討し、走行安全性を確保した接続仕様の開発を行った
(4) 実証実験
実証実験においては、上記の3つの研究開発テーマにて開発した仕様に基づき検証システムを構築し、
・車載機器および持込み携帯機器と外部網との通信の確保
・異なるベンダの車載機器および持込み携帯機器との間での通信の確保・互換性・相互運用性の確保
・制御系システムと情報系LANとの安全な接続の確保
について検証を行った
●2.全体WG活動報告
2.1 はじめに
2.2 基本的な考え方
2.3 アプローチ
2.4 調査・検討
2.5 まとめ
本章は、本研究開発テーマである、車載機器機能記述仕様の開発、通信共通仕様の開発、制御系システムと情報系LANとの接続仕様の開発を行うに際し、車載SA等の既存の研究開発成果をもとに具体的な研究開発対象や枠組みの絞り込みを行うことを目的として、上記3つの研究開発担当者が合同で(以下、全体WGという)で検討した内容をとりまとめたものである。
全体WGにおいては、車載SAなどの既存の研究開発成果を、本研究開発テーマに具体化するため、
・車載情報プラットフォームのアーキテクチャの検討
・車載SAに基づくアプリケーションの抽出
・抽出アプリケーションにおける車載機器独自のセキュリティ項目の検討
・抽出アプリケーションのインタフェース要件の考え方
・代表アプリケーションの抽出
について検討を行い、車載情報プラットフォーム全体の概略仕様をとりまとめた
全体WGにおいては、ITSの代表アプリケーションの抽出を行い、アプリケーション毎に必要なインタフェース条件、セキュリティ条件を検討し、車載情報プラットフォーム全体の概略仕様をとりまとめ、各研究開発テーマの詳細仕様検討に資するものとする。 本研究開発においては、車載情報プラットフォーム全体概略仕様をとりまとめるため、以下の項目について調査検討を行った。
・プラットフォーム要件検討
・アプリケーション抽出
・インタフェース要件検討
・車載情報プラットフォーム全体概略仕様の検討
●3.WG1活動報告(機器機能記述仕様検討)
3.1 はじめに
3.2 基本的な考え方
3.3 既存技術の調査
3.4 検討
3.5 まとめ
本章は、2章で示した車載情報プラットフォーム全体概略仕様を承け、2000年代初頭における主要な車載端末等の機能記述仕様を規定するため、車載機器機能記述仕様開発WG(以下、機器機能記述WGまたはWG1という)にて検討した内容をとりまとめたものである。
WG1においては、2000年代初頭におけるITSアプリケーションを車載SAに基づき想定し、主要な車載機器及び持込み携帯機器について、既存の研究成果や技術標準等を活用した「機器機能記述要求仕様」について必要な検討を行い、とりまとめた
WG1においては、様々な車載機器及び持込み携帯機器を対象として、Plug&Playを実現するための要求仕様を検討し、「車載機器機能記述仕様」の開発に資するものとする。
本研究開発においては、機器機能記述仕様に資するため、以下の項目について調査検討を行った。検討手順及び詳細については、3.4項以降に示す。
・ITSアプリケーション及び車載機器の抽出
・ITSアプリケーションの分類と車載機器の割付
・車載機器のモデル化
・機器/サービス記述仕様の検討
・機器/サービス発見プロトコルの検討
・既存技術動向の調査
●4.WG2活動報告(通信共通仕様検討)
4.1 はじめに
4.2 アプローチ
4.3 調査・検討
4.4 まとめ
本章は、2章で示した車両情報プラットフォーム全体概略仕様を受け、2000年代初頭における車両での通信共通仕様を規定する為、通信共通仕様開発WG(以下、WG2という)にて検討した内容をとりまとめたものである
様々な通信媒体の普及を想定した時、車両側として、
・狭域通信、デジタル放送、或いはIMT-2000をはじめとする持込み携帯機器等の多様な通信媒体と車載機器の接続を可能とする通信プロトコル、或いは通信品質を確保する為の手段
・車両情報の流出或いは改竄を防止する為等のセキュリティ機能
等を設定する必要がある
WG2においては、上記課題を解決し、車載機器が持込み機器を含む多様な通信媒体を介した情報通信が可能となる様、車両における通信共通仕様として、
・情報系LAN通信仕様
・OEM-OPEN系ゲートウェイ仕様
・持込み携帯機器接続インタフェース仕様
について必要な検討を行い、とりまとめを行った。尚、今回の検討においては、ネットワーク層、トランスポート層を中心に、既存技術の活用を基本として検討を行った。
●5.WG3活動報告(制御系―情報系LAN接続仕様)
5.1 はじめに
5.2 アプローチ
5.3 調査
5.4 仕様検討
5.5 機能の実現方式
5.6 まとめ
本章は2章で示した車載プラットフォーム全体概略仕様を受け、2000年代初頭における制御系―情報系LANの接続を行うゲートウェイの接続仕様を規定する為、制御系―情報系LAN接続仕様WG(以下、WG3という)にて検討した内容をとりまとめたものである。 制御系LANと情報系LANで情報がやりとりされる場合、車両安全性を確保するために、LAN間ゲートウェイにおいて必要とされる機能を抽出し、その実現方法を明らかにした
ITSの進展と共に、従来は閉じた世界であった制御系LANに情報系LANを接続して、制御系情報を外部に取り出したり、制御系ECU (Electronic Control Unit) を外部からコントロールしたりするニーズがでてきている。しかしながら、制御系ECUや制御系情報は直接車両の安全性にかかわるものであるため、LAN間の情報のやりとりが自由に行われると、車両安全性が損なわれる恐れがあり、情報系LANとの接続において、安全性の確保を第一に考慮した接続仕様の作成が課題となっている。
本研究開発では、制御系―情報系LANの接続を行うゲートウェイ(以降は制御系ゲートウェイと呼ぶ)の必要機能とその実現方式を検討し、安全性を確保した接続仕様をまとめる
●6.実証実験
6.1 実証実験の目的と実証項目の概要
6.2 WG1実証実験報告
6.3 WG2実証実験報告
6.4 WG3実証実験報告
6.5 まとめ
実証実験は、上記3章〜5章に示す、各WGにおいて検討した仕様について、実際に検証システムを構築し、以下に示す3つの基本検証項目について検証を行うものである。
・車載機器および持込み携帯機器と外部網との通信の確保
・異なるベンダの車載機器および持込み携帯機器との間での通信の確保、互換性、相互運用性の確保
・制御系システムと情報系LANとの安全な接続の確保
具体的には下記の実証実験項目について、「検証システムによる検証」「仕様検討による検証」を行った。表6.1-1に検証項目と検証結果を示す。
●7. おわりに
7.1 本研究開発の総括
7.2 今後に向けて