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記事詳細:Detailed Article

報告書/ReportIT・エレクトロニクス応用/IT & Electronics

ITS産業・経済2001 -クルマ社会のIT革命-

 21世紀は、ITSの本格化が期待される世紀である。ITS(高度道路交通システム)とは、高度に情報化された道路交通システムをさす。これによって、安全、快適かつ便利な交通社会を築こうという、いわば、「クルマ社会のIT化」が進行中である。
 ITSの主要プロジェクトには、VICS(道路交通情報通信システム)、ETC(自動料金収受システム)、AHS(走行支援道路システム)等が含まれる。VICSによるカーナビゲーションを通じての情報提供は、主要大都市では既に実用化されており、ETCも一部の高速道路に導入されているが、社会経済全体のIT化が進む中、ITSはこの流れに沿って一層の発展をとげることが予想される。
 ITSが有効に浸透すれば、渋滞の減少や交通事故の減少だけでなく、自動車からの排出ガス量の抑制も可能である。また、従来型の公共投資と異なり、付加価値の高い社会資本整備であるから、その波及効果や、情報関連産業への新規需要等も多方面で期待されており、ITSの経済効果は2015年までに累積で約60兆円、雇用創出効果は107万人とも言われている(電気通信技術審議会による)。
 さらに、ITSは、自動車というすぐれてプライベートな機器と情報技術革新の融合であり、今後の経済社会の特徴を示す「個別化」という要素と「情報化」という要素を併せ持っていることから、それが、私たちが想定もしていなかったような付加価値の高い様々な新しいサービスを生み出し、産業を発展させるというプラットフォーム効果を有している点にも大きな期待が寄せられている。しかしながら、技術が高度化しても、それを市場が受入れ、人々が受容しなければ、新しい技術やそれを基盤とした制度は浸透しない。将来への期待を寄せると同時に、足元の現実を直視することも重要である。ITSに関する技術的な解説書やSF的な未来予想図は多いが、産業・経済面から現実的に、その可能性と発展の条件を論じた書は比較的少ない。本書は、クルマ社会のIT革命とも呼ぶべきITSについて、主としてその産業面・経済面で期待される成果を分析し、それがどのような条件を満たせば社会経済の発展に資するかを検討するものである。ITSの主眼は、現在のところ、道路交通におかれているが、本来は、クルマだけではなく、空、海等の交通機関も含んだすべての交通体系の高度情報化を示す概念である。
 第I部「ITS産業の将来展望」では、ITS関連のプロジェクトを核に、それらの産業面での現状と今後の進展の可能性を論じている。また、第II部「ETCと道路課金制度の経済的・社会的検討」は、ETCを用いた道路課金制度について、背景理論の説明と現状分析及び導入に際しての課題の整理を行ったものであり、慶應義塾大学と一橋大学の協同研究プロジェクト「ITS経済研究会」の成果をまとめたものである。
 第I部では、ITS技術が産業として花開き、かつ、それが他産業にも波及効果を及ぼす可能性とその条件について、主として現在、技術が確立し実用化されている情報提供サービス、安全運転、自動料金収受、運送事業、道路交通管理システムに分けて検討がなされ、最後に、車車間通信システム、車の共同利用、プロープ情報システム等、今後の進展が期待される新たなITSサービスとその産業化の展望が示されている。
 また、第II部では、ETCの進展によって技術的に可能となってきた道路課金制度(ロードプライシング:道路の整備費用を道路利用者から直接徴収するシステム)について、それを用いた混雑料金賦課等の正当性を経済理論に照らして検討した上で、世界各地域での実施例の紹介と様々な課金システムの比較検討を行い、最後に、導入上の現実的な課題を整理するとともに、首都高速道路に混雑賦課金を導入した場合の試算例も示した。

種別 / Article Type

報告書/Report

事業種別 / Type of Business

自主/Inhouse

発行年月 / Date of Issue

2001/05

分野 / Field

IT・エレクトロニクス応用/IT & Electronics

分野詳細 / Detailed Field

調査研究/技術動向調査
ID:6793
 

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