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記事詳細:Detailed Article

JARI Research Journal (2012~)安全/Safety

資料名 / Title

JRJ20160702 技術資料
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ISO 26262のための二輪車事故データを用いたシビアリティ評価手法に関する検討
Research on Method for Classifying Injury Severity Using Motorcycle Accident Data for ISO 26262

新井 勇司,長谷川 信,張替 毅
Yuji ARAI,Makoto HASEGAWA,Takeshi HARIGAE

自動車の電気/電子システムの機能安全国際規格として,ISO 26262が2011年11月に制定された.現状は乗用車を対象とした規格であるが,次期改定では,二輪車も適用範囲に含まれる予定であり,今後,二輪車においても乗用車と同様にISO 26262に準拠した開発が求められるようになると考えられる.
 ISO 26262では電気/電子システムの機能不全のふるまいによって引き起こされるリスクを少なくとも社会的に許容できるレベルに抑えるために,安全要求の定義にASIL(Automotive Safety Integrity Level)が用いられている.ASILは「シビアリティ;S」,「コントローラビリティ;C」,「エクスポージャ;E」の3つの尺度による評価から決定される.それらの一つであるシビアリティは,危険事象にともなう運転者や他の交通関係者への傷害の大きさをS0からS3の4段階のクラスで評価される.シビアリティは潜在的な傷害リスクを衝突形態と衝突物,速度といった要素から論理的根拠に基づいて見積もる必要がある.しかしながら,二輪車は車体の質量や構造,乗員保護デバイスの装備,事故の際の傷害形態が四輪車とは異なり,四輪車におけるシビアリティ評価を流用することができないため,二輪車特有のシビアリティの評価が必要である.
 シビアリティを評価するための基礎データとして,四輪車の場合は,事故データに加えて,すでに確立された各種衝突試験法に基づく豊富な試験データの活用が考えられる.一方,衝突試験による評価法が確立されていない二輪車においては,試験データを活用したシビアリティ評価は困難なため,事故データを基本としたシビアリティ評価を構築する必要がある.
 日本における事故データとしては,1名以上の死傷者が発生した全ての交通事故を対象とした全国交通事故統計データ(マクロ事故データ)と,公益財団法人交通事故総合分析センターが特定地域において調査し,詳細な傷害データの収集や衝突速度の解析などを行なっているミクロ事故データが知られている.本研究では,マクロ事故データの活用を基本に,ミクロ事故データの解析結果の一部も活用して,二輪車のシビアリティ評価手法について検討した.
 シビアリティの評価に必要な衝突形態,衝突物,速度の要素として,マクロ事故データでは事故類型という項目が衝突形態や衝突物に相当する.速度に関しては,衝突速度の記載はなく,事故回避行動をとる直前の速度,いわゆる,危険認知速度が使われている.そこで,まずは二輪車が関与したマクロ事故データから,事故類型別に危険認知速度と傷害との関係を分析するとともに,危険認知速度から傷害のシビアリティをクラス分けする手法を検討した.次にその手法に基づいて,事故形態別にシビアリティクラスの境界速度を設定した二輪車用のシビアリティテーブルを作成した.さらに,ミクロ事故データから危険認知速度と衝突速度の相関性を調査したうえで,危険認知速度を衝突速度に変換したシビアリティテーブルを作成した.

種別 / Article Type

JARI Research Journal (2012~)

資料名 / Title

JRJ20160702 技術資料

発行年月 / Date of Issue

2016/07

分野 / Field

安全/Safety
ID:6874
 

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