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記事詳細:Detailed Article

報告書/ReportIT・エレクトロニクス応用/IT & Electronics

資料名 / Title

98-1

自動車走行のための情報処理・通信システムに関する試作研究(その10)

自動車が社会システムとして、生活に社会にまた経済活動に一層調和したものになることを目指して、近未来における自動車の情報化を円滑に促進させる必要がある。本研究はこの考え方を踏まえて、車が具備すべき情報機能の検討、共通技術の洗い出し、及び標準化の方向を検討しようというものである。具体的には、将来、様々な応用システムが自動車に搭載されることを予想して、情報収集系における車載装置の機能構成やインタフェースの在り方についての関係方面の技術的コンセンサス作りや標準化の方向の検討が最終目標となる。
今年度は、走行路表示の認識性能評価手法と人体の検知手法及び障害物検出方式の調査に焦点をあて、将来の自動車での使用形態や環境を考慮したシステム技術の検討とそのためのツール作りを行う。

I 実道路におけるレーンマークおよび路面の光学特性の現状と調査解析
 自動車の運転者にとって見えやすく、なおかつ走路自動認識システムを目的とした画像センシングも可能なレーンマークはITS時代の走行路表示/認識技術の重要な要素である。特に夜間や霧発生時のような悪環境においてレーンマークを認識する技術は安全な自動車交通を確保する観点からも必要な技術である。運転者の視環境を支援するとともに次世代ITS自動車交通を実現するためには、車載用の視環境計測システムは必要不可欠な技術である。本研究では環境計測システムとして画像センサを用いた方法に着目し、その性能評価の研究を行っている。
 平成9年度までの研究によって画像センサを用いて走行路表示(レーン白線)を検出するための条件として路面と白線の輝度コントラストが0.2以上であることを一応の目安として見出した。実環境での路面とレーンマークの輝度コントラストを調査することによって実環境における輝度コントラストのバラツキを把握するとともに作成した画像センサによる環境測定システムが実環境における輝度コントラスト変化に適用できるかの性能評価の基礎的データを収集する。
 輝度データの採取は、測定地点を固定し、異なった時間帯、天候などの条件における路面とレーンマークの輝度測定を行った。輝度測定装置はCCDカメラを画像センサとしてデジタル画像をコンピュータにある時間間隔で記録する装置を構成し、採取された画像の各画素の濃度値を輝度に変換することによって輝度を推定するシステムを作成した。これによって輝度分布が得られることになり、各測定条件における同一時間の路面とレーンマークの輝度コントラストが画像路面の輝度とレーンマークの輝度から算出できる。算出された輝度コントラストを比較することによって実道路における路面とレーンマークの光学的特性の評価が可能になる。ここでは、多種多様に存在する実道路の中から測定道路を3種類の道路:高速道路、郊外の一般道路、市街地の一般道路とした。

II 自動車走行中の人体検知手法の調査・研究
 我が国では、交通事故の中で歩行者や自転車乗車中が占める割合が比較的高く、40%近くに達している。このような事故の低減に貢献するため、自動車走行中に前方の人体の検知(以下歩行者センサと記述)を行う研究が各種の方式でなされているが、それぞれの方式には残された課題がある。
 CCDカメラや近赤外線カメラとその画像信号から歩行者を認識するセンサの場合はかなり複雑で洗練された認識アルゴリズムとそれを支えるハードウエアーが必要になり、結果としてシステムが大きくなりコスト的な課題も残るのが現状である。焦電式赤外線センサを用いた歩行者センサは、全体がシンプルで原価も安く自動ドアー等に用いられているが、検出距離が10m以下である課題と、視野に入る検出物の温度変化分を検出する原理から、走行中の車輌から歩行者を検出することが出来ない課題がある。以上両方式の課題を解決することを目標に、ミリ波とマイクロ波の2つの電磁波を用いたレーダ方式の歩行者センサを考案し、検出原理を確認するデータを取りこの方式の可能性と課題を明確にしたので報告する。

III 実時間ステレオカメラを使った障害物検出方式の調査研究
 近年の技術の進歩と交通安全に対する意識の高まりにより、高度な走行支援能力を備えた次世代自動車の開発が望まれている。走行支援技術の一つとして、面的に外界をセンスできる画像センサが注目されており、白線認識による走行レーンの保持や前方障害物検知による早期警告(もしくはハンドル制御)の研究が進められている。障害物の検知方法としては、障害物までの距離や大きさを知るためにステレオカメラを使った方法が有効である。しかしながら、ステレオカメラの処理は、計算量が多く必要とされ、実時間処理を実現するために専用ハードウェアを使うことも多い。一方、ステレオカメラによる障害物検知システムを実用化するためには、性能の向上だけでなく、安価にシステムを構築できることも重要である。
 本研究では、近年技術進歩がめざましい汎用の3次元グラフィックス技術及びグラフィックスチップの機能を用いて、将来安価に実現できることが期待される実時間ステレオカメラの実現方式を検討する。物体検出の手法は、ステレオカメラの一方の画像を、他方のカメラ座標系に視点変換し、この変換画像と他方の実際の画像との比較を行うことにより道路面上の物体の有無を判定する手法を用いた。この視点変換の部分に3次元グラフィックスの技術を用いることにより実時間処理を可能とする。3次元グラフィックス技術には、比較的多くのプラットフォームでサポートされているOpenGLを用いる。また比較のために、座標変換機能を備えた画像処理専用ハードウェア(具体的にはDataCube社のMaxVideo及びMiniWarper)でも合わせてインプリメントし動作を確認した。

種別 / Article Type

報告書/Report

資料名 / Title

98-1

事業種別 / Type of Business

補助(2007年~最新)/Subsidy

発行年月 / Date of Issue

1999/03

分野 / Field

IT・エレクトロニクス応用/IT & Electronics

分野詳細 / Detailed Field

研究開発/車載機器
ID:7963
 

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