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資料名 / Title
83-3
自動車間通信に関する研究-システムの概念設計と通信方式の検討-
自動車と路上設備間に情報交換をなし得るインフラストラクチュアを実現し、自動車交通の改善並びに自動車の利用環境を向上するために必要な技術の開発を行っており、この技術の中心に据えられているのが、車上と地上設備間の局地的なデジタル通信である。この技術は、わずかな電波資源で路上と多数の車の間を結合し得ること、道路に対する車の正確な位置決めができること等を利点としている。また、この技術を利用して車による交通流の計測が可能になることもその利点として特筆さるべきものである。
しかし、この種の通信が路上設備設置点のみで行われ、車が計測した渋滞データは、一旦、中央に情報が伝えられ、中央から改めて一般に通報されるという手順を踏まざるを得ない。従って、道路が閉塞されて車が動けなくなったような場合には、円滑な情報入手ができないとか、事故等の突発事象に際して、近隣の車に迅速な通報をし得ない等の不便な点も残されている。
自動車間デジタル通信は、この問題に対処する手段を確立するため発想されたもので、昭和56年度から研究に着手し、57年度には、その成果を踏まえて中期的な研究手順がまとめられている。
本研究の主要なテーマのひとつとして、車両間でデータリンクを如何に適確に形成するかが上げられるが、この分野は一種のローカルエリアネットワークの形成技術と通じるもので、端末が相当な速度で移動していることと、屋外においては様々な影響要因が考えられる無線をその通信媒体に利用すること等から、今後に多くの基礎的課題を残していると考えられる。今年度は今後どんな問題があるか洗い出すことも狙いながら、比較的簡単な状況を設定してデータリンク形成のコンピュータシミュレーションを試みた。来年度以降は、本年度の検討に若干のハードウェアサイドからの問題提起を行い、問題の定式化を更に詳細に行い、系統的な基礎研究に着手していく予定である。
種別 / Article Type
報告書/Report 資料名 / Title
83-3
発行年月 / Date of Issue
1984/03
分野 / Field
IT・エレクトロニクス応用/IT & Electronics 分野詳細 / Detailed Field
研究開発/車車間
ID:7987
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