ホーム > 記事検索:Search Article > 記事詳細:Detailed Article
資料名 / Title
JRJ20190603 解説
固体粒子数の計測と規制の動向
Recent Trends of Measurement Methods and Regulation for Solid Particle Number
福田 圭佑
Keisuke FUKUDA
自動車から排出される粒子状物質(PM: Particulate Matter)は,1990年代から主にディーゼル車に対して規制されてきた.その後の段階的な規制の強化やディーゼル微粒子捕集フィルタ(DPF: Diesel Particulate Filter)の普及によりディーゼル車からのPM排出量は大幅に減少した.そのため,車両単体で考えると,ガソリン直噴車(燃料を筒内に直接噴射する方式のガソリン車)から排出されるPMは,DPF付きのディーゼル車よりも相対的に多くなってきており,近年はガソリン直噴車のPM排出実態に注目が集まっている.欧州では,2009年からガソリン直噴車に対する粒子重量の規制が始まった.日本でも,2009年からリーンバーン方式のガソリン直噴車に対して粒子重量の規制が開始され,2020年12月からはストイキ燃焼方式のガソリン直噴車に対しても規制が適用される.
国連欧州経済委員会自動車基準調和世界フォーラムUNECE/WP29傘下の排出ガスとエネルギの専門部会GRPE(The Working Party on Pollution and Energy)内に設立されたPMPインフォーマルグループ(PMP-IWG: Informal Working Group on the Particle Measurement Programme)は,PMの新たな測定法として粒子個数(PN: Particle Number)を対象とする固体粒子数計測法(PMP-PN法)を開発した.欧州では,2011年9月にディーゼル乗用車に対して,2012年12月にディーゼル重量車のエンジンに対して,それぞれPN規制を導入しており,欧州に準拠した規制を設ける国々でもPN規制を導入する動きがある.また,PMP-IWGは現在,PMP-PN法の更なる改訂について議論を進めている.
本報では,固体粒子数の計測法の概要と各国の規制の動向について,欧州でのPMP-IWGの活動を中心に解説する.
種別 / Article Type
JARI Research Journal (2012~) 資料名 / Title
JRJ20190603 解説
発行年月 / Date of Issue
2019/06
分野 / Field
環境・エネルギー/Environment & Energy
ID:8047
▲ページトップへ
Copyright © 2013 Japan Automobile Research Institute All Rights Reserved